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ミックスを映像に置き換えて考える


深夜のイマンジー。

ある意味では自然と言えるのではないでしょうか。

映画とかの映像を見る時。

高いビルがそびえ立つ光景に迫る大きな怪獣。

こんな光景を目にしたらどう思うでしょう?

怪獣はものすごく大きいなと認識しますよね。

ビルはそもそも人間の何倍もの高さですから。

言われてみれば当たり前なんですけどこの当たり前が重要なんです。

もしそのビルがミニチュアで数センチの高さしかない設定だったらどうでしょう。

怪獣の大きさは手のひらサイズ。

ビルって聞いて、その映像を見ると大きく感じちゃいますよね。

当たり前の普通です。

音もそうなんです。

小さな声で囁いてる人の声と大きな声で怒鳴り散らしてる人の声。

この二つを聞き比べたら、普通なら怒鳴ってる人の声が大きくなってその横にいる囁いてる人の声はかき消されてしまいます。

でも録音が終わってミックスという現場ではそれを自由に操れるんですよ。

怒鳴ってる声を小さくして囁いてる人の声を大きくしてしまえばどうでしょう。

囁いてる人の声が怒鳴り声をかき消すコトは造作もないコトです。

ミックスってこういう作業なんです。

ドラムの音って普通に演奏されるだけでかなりうるさいんです。

アコギの音も家で弾いてるとうるさいんですけどドラムの方がもっとうるさい。

そんな二つの楽器。

CD や配信などで聴くとどうでしょうか。

ちゃんと聴こえますよね。

むしろドラムの音が小さくなっています。

本当ならドラムの音が一番大きくなりそうなもんですけど。

最近のポップスなどの売れる曲にはギターが入らない曲が多いんです。

所が少し意外なところからギターの需要が上がってきてるんです。

前からあったと言えばあったんですけどそれ以上にって意味ですよ。

その意外な場所は映画のサントラです。

オーケストラにエレキギターやアコースティックギターの音を入れるんです。

どっちかって言うとクラシック系のオーケストラ。

入れ過ぎると意味がわからなくなっちゃんですが、そこは一流の作曲家、すごいの一言。

まずこの発想に感動ですよ。

少ないギターの音色、大体が一本。

アルペジオだったりコードだったりしますけどを入れるコトによって生まれる緊張感やホッとする安心感。

昔からある技法を今の綺麗な音で扱うコトによって産まれたんでしょうね。

実際に綺麗な高域が美しい。

何気なく聞いてる音もこうやって考えてみると少し興味が出てくるじゃない。

普段大きな音を小さくし過ぎるとか小さいはずの音を大きくし過ぎると不自然になります。

だけど知らない人からしてみたらそんなに違和感は感じない。

こう言う所が腕の見せ所ですね!

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